アロハ通信 第3号
月ってさ、東からあがるんだよ。
あ、今、こいつバカだって思ったでしょ。
でも、私が一週間前、夜中の12時を過ぎてから、南の島の海岸で見た月は・・・
水平線から、太陽のように、「ポコ」 と産まれた。
月のしくみを全くもって理解していない私は、初め、小さな光ったペットボトル
みたいなのが、遠くの海に浮いてると思った。
「あの小さく 光ってるやつなに?」
すぐ友人が答えた。 「月だよ」
まじでビビる私をからかうかのごとく、月はニョキニョキと姿をあらわした。
そう、東の水平線が、月を産んだんだ。
それからの3時間は、まさに芸術。
徐々に上へと動く月の光が、白いじゅうたんの様に、海をこうこうと照らし、
これ、この上歩いていけば、月まで行けちゃうんじゃないの? って思うほど。
月が低い角度を上がっていく間だけの、数時間にしか許されない光の芸術。
プラネタリウムのような満点の星に加え、この月の光のじゅうたんを見ていて
思った。
空が円だ。 まあるい。
今までの旅の中で、満点の星に何度も出会い、プラネタリウムみたいと思ったことは何度もあるけど、今回のように 「月を見て 空がまあるい」 と感じたのは初めてだった。
この幼稚な文章に、自分でも泣けてくるけど、
月の光のじゅうたん まじで泣ける。
やばい
カウアイ島の、とある場所で、私は月のパワーに完全にやられた。
私たちの、秘密の場所・・・
第3回担当:エミ姉